NEWoMan TAKANAWA LUFTBAUM 月白の庵
EVENT SPACE
大規模な開発を経て完成したNEWoMan TAKANAWA。LUFTBAUM28F-29Fのプロデュースを手がけるミュープランニング中村さんからお声がけを頂き、イベントスペースのデザインに携わることになりました。このイベントスペースは、訪れる全ての人を、日本の古材で作る櫓で迎え入れる事をコンセプトとしており、前職で古材屋に勤務していた経験から古材部隊として招かれました。
古材でのデザインは、「新しさと古さ」や「技術」と言う事がテーマになります。また、古材を使うと言う事は、表現としての新旧と共に、古材を自由に扱える技術のある大工も求められます。大工人口の10%もいないであろう手刻みの仕口加工が日常の大工を探すと共に、大規模な商業施設のルールにも適応でき、その技術を充分に発揮できる大工を探すところからこのプロジェクトは始まりました。
古民家建築を専門としていた会社と合併した千葉県茂原市の小沢工務店には、古材を扱う事を日常としている大工がいます。以前からの知り合いである小沢工務店の保川さんが参加する事でプロジェクトは前に進む事となります。実際にプロジェクトが進む中、デザイン的な要望を伝えると、様々な制約の中で的確に技術的な回答が返ってきます。最終的にシンプルな形状に落ち着きながらも、空間として古材が目立ち、かつ目を凝らすと見えてくる技術的な解決策が散りばめられていきます。
庭園を作ると言うコンセプトを持つ植栽に囲まれる高層階フロアに、森の中に佇む東家のようなイベントスペースが出来上がりました。紆余曲折を経て完成したこの櫓は、シンプルであるからこそ庭園と共存ができ、昔からその場にあったかのような印象を持てる場所となっています。
CREDIT
役割
櫓デザイン
場所
東京都港区
業態
イベントスペース
年月日
2025年09月
デザイン
環境:ミュープランニング
櫓 :小林商店
工事
環境:天然社
櫓 :小沢工務店
撮影
長居 安寿哉










