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【内装デザイン / バーンラック】業界最高の客単価・都内最大規模の店舗を拡大し続ける

更新日:9月16日

タイ古式マッサージ業態で快進撃を続けるバーンラックとは?


コロナ禍を機に店舗を拡大し、複数店舗の運営としては業界最高峰の客単価を達成。出店は常に30坪以上という稀に見る戦略で店舗を拡大するタイ古式マッサージ業態のバーンラック。バーンラックとは「愛の家」と言う意味で、スタッフや携わる人、お客様にとって居心地の良い場所になって欲しいという想いが込められています。


また、創業当初より技術に拘り、現在では100名近くになったスタッフへの研修を怠らない事で、来店者への満足度の向上に努めています。この拘り、側で見ていて狂気です。。


「愛の家」から家紋をイメージしたロゴマーク
「愛の家」から家紋をイメージしたロゴマーク

そんなバーンラック様と弊社のお付き合いが始まったのは2021年。コロナによる退店で空いていた60坪近い新宿のテナントに、チャンスと見て出店を決めたころからお付き合いが始まります。60坪なんて途方もない大きさで、この業態では普通なら出店を躊躇するものの、コロナ後の展開を視野に入れて計画が始まりました。タイ古式マッサージ業態のデザインは初めてではあったものの、ホテルスパで培われたリラクゼーションへの知見を活かして密な打合せを繰り返していきます。


そんなバーンラック様も、お付き合いが始まって4年で6店舗をデザインさせて頂き、着実に拡大をされてきました。ここでは、昨年末に開店した渋谷店を軸に、出店の際にこだわってきたポイントの一部を公開したいと思います。


渋谷店の廊下
渋谷店の廊下

バーンラックならではの内装とはどんな特徴があるのか?


事業が拡大していく理由は一つでは無く、かつ、内装デザインが拡大の絶対的な手助けになるのかと言うとそうとは言えない部分もあります。ただ、例えば飲食店なら、味にこだわったり、ミシュランの星を取るようなお店は内装に拘っていて、その理由はお客様満足度の向上なのでは無いかと思います。やはり、良い空間でご飯を食べると美味しく感じますよね。


バーンラック様も同様に、高い技術を提供する事を一番の価値とした店舗を展開しています。来店客は日常に疲れ、癒しを求めてくる方々。ホテルスパがラグジュアリーな空間でスパトリートメントを提供するように、バーンラック様もどこにでもあるマッサージ店の内装ではなく、バーンラック様ならではの内装を作る事にチャレンジしています。それらの集積がブランドのイメージとして浸透し、お客様へのブランディング効果となっています。バーンラック様の口コミは、技術に対するコメントはもちろん、落ち着いた雰囲気という空間に対するコメントも多いのが特徴です。



待合の様子
待合の様子



バーンラックといえば木を使った内装


バーンラックの内装は、木を使った内装を作っています。コメントに多い落ち着いた雰囲気を作る事や、ブランドコンセプトである「愛の家」の雰囲気を作る事に成功しているのはその木を使う事で達成しています。そして、下地材の木を利用している為、高価な木を使わないと言った点でとても利口な方法だと思います。


また、この方法は構造的な意図もあります。欄間オープンの個室を作るバーンラックでは、本来なら柱を建てて壁の揺れを防ぐ必要があります。この柱、デザイナー目線で言うと本当は作りたくない。けど、施工的には絶対に必要な柱になります。ただ、笠木という壁の上の部分に木を乗せ接合していく事で、壁の振れを抑え、柱がなくても壁が自立するようになっています。これも、いろんな意味で機能的な解決をしながら、落ち着いた雰囲気と表現されるバーンラックならではの雰囲気をつくっています。これは全店共通したデザインとなり、ブランドとしての記号の様な働きとなっています。


木を多用する内装が落ち着きを与える
木を多用する内装が落ち着きを与える


施術室の取り方について

施術室の部屋数は、収支として取りたい部屋数と物理的に取れる大きさの限度があります。これに加え、バーンラック様では手を壁につけて施術できる大きさの施術室という制約が加わります。これには結構気を遣っていて、現調時に寸法取りを間違えると求められる大きさとは違った大きさの施術室が出来上がってしまう為、慎重に寸法を計測します。


プランニングでは、施術室を中心としてレイアウトを始め、部屋数をちゃんと取り切った後に待合や倉庫等の空間を確保します。待合と施術室、どちらも大切な空間ではありますが、バーンラック様では間違いなく施術室を中心としてレイアウトを決定していきます。


大きさへのこだわりが強い施術室
大きさへのこだわりが強い施術室


待合や廊下が一つの見せ場になる、実はこれが各店舗違う特徴を作ります

施術室を取り切った後に、残った空間を待合や廊下にする、という流れですが、ここでもうひと工夫をする事を心掛けています。テナントの大きさは変える事ができないため、必要な施術室のスペースを物件に当てはめると、例えば歪な形でスペースが余ったりします。こう言ったスペースをデザインする事でそのお店の特徴を作り出そうというのがデザインの仕事となります。


渋谷店で言えば効率的に配置をすれば最大で14部屋の施術室を取る事ができましたが、運営的に12部屋の施術室とする事となりました。これによって2部屋分のスペースが余る事となりますが、この余ったスペースを施術室の前室として設けると共に、そのスペースが来店者にとって特別な空間に来た、と言う特別感を作り出す事をご提案しています。


渋谷店は施術室前に前室を設けた
渋谷店は施術室前に前室を設けた


機能を解決する事が、デザインにつながる

レイアウトは、機能的な問題を解決する重要な要素になります。同時に店舗の特徴を作る上でも大切な要素です。今まで携わってきたバーンラック様の店舗では、意識的に機能とデザインを行き来し、それぞれの店舗でテーマに持ってデザインをしてきました。


新宿店では、施術室の入口を集合させパティオとして位置づけ、廊下を短くすると共に、その広い空間を店舗の特徴としています。これも廊下の長さを短くする機能的な効果を作りながら、デザイン的に店舗の特徴となっています。


新宿店の特徴でもあるパティオ
新宿店の特徴でもあるパティオ

銀座店では、柱がある事でレイアウトがしづらい箇所がありました。それらを逆手にとり、柱を目立たせる事で単調になりがちな廊下に凹凸を作り、歩く事が楽しくなるようになっています。


柱を強調して通路に凹凸を作る銀座店
柱を強調して通路に凹凸を作る銀座店

神田店でもやはり大きな柱と変形の物件がレイアウトを邪魔していました。そう言った要素を避けながら施術室の最低限の大きさを確保する事で、それぞれ大きさやカタチが違う施術室となり、その組み合わせによって凹凸や斜めの壁が出来上がり、路地を歩くような通路が出来上がっています。


施術室の大きさを操作する事で奥行きのある通路が出来上がる神田店
施術室の大きさを操作する事で奥行きのある通路が出来上がる神田店

最後に

空間デザイナーの役目は、機能的な解決と同時にブランドの特徴や店舗ならではの特徴を持たせる事です。いわゆる空間を通したブランディングです。その為には提供されるサービスの特徴を充分に掴み、コストなども考慮に入れて空間化する必要があります。


バーンラックはまず、技術がとても高い事が挙げられます。空間としては完全個室やシャワーブース、使用する素材など、まだまだクオリティを上げる事は可能ですが、技術を一番のサービスにするという技術職としての基本を徹底していることや収支バランスを考慮して空間のクオリティを逆算して考えています。


このように、サービスと収支、空間という切っても切り離せない関係を何となく良いカタチとしてご提案差し上げるのが空間デザイナーの役目でもあります。もっと機能的に良い空間は作れるのかもしれませんが、展開をしていく際に必要なクオリティーという点やブランドが目指す客単価から言うと、必要な時とそうでない時があります。その制約の中で、できる限りの空間を作り、ビジネスに寄与していく事。これらのデザインを得意としているのが私達の特徴となります。これから、店舗ビジネスでチャレンジをしたいと思っている方々がいましたら、是非一度、お話をさせてください。一緒に最高の景色を見にいきましょう!!


渋谷店の特徴でもある施術室の様子
渋谷店の特徴でもある施術室の様子

 
 
 

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